今後MOOC関連のニュースを追う前に

6週間の間お手伝いしていたお仕事が小休止。今週一週間はニューヨークと東京へのシフトの間で若干バタバタ。最近日本のメディアにも取り上げられるようになったMOOC(ムークと発音します)についての基礎知識を、興味のある方向けにまとめておこうと思います。

MOOC: Massively Open Online Course。最近は日本語で「大規模公開オープンコース」と言われることが多いようです。

以前MITでMOOCについてのセミナーが開催されていたときに少しまとめましたが、今回はもう少しこの分野の全体像を把握するための情報を整理してみようと思います。

オンラインコースというと、学校進学を考えている人や教育の世界に関わっている人にしか関係のない動きだと思われる方も多いと思うのですが、個人的にはもっと多くの学生/社会人に影響があることだと思っています。

たとえば今まで留学は金銭的に無理だな、と諦めていた高校生や、今学んでいる事がそこまで面白くないから大学を退学しようかなと迷い始めている大学生。会社を辞めて社会人大学院に通おうか留学しようかと迷っている社会人。スキルアップの必要性を感じ始めた起業家/社会起業家の方。中高生の子どもを持つ大人や社会人教育(社内育成)の場作りに関わっている業界の人・・・もちろんここに記載した人以外のたくさんの人にとっても従来は存在していなかった選択肢の幅が広がることを意味すると感じます。

私が大学留学をした2005年や大学院留学を決意した2011年にはまだここまで大きなうねりとなっていなかったMOOCという世界。結果自分は高校卒業後単身留学というやや思い切った人生の選択をすることになりましたが、今、自分が高校3年生だったら、今、自分が社会人としてある分野の専門性を極めたいと思っている状況だったら・・・MOOCという可能性を含めた将来の設計をしていたかもしれないと思うからです。

今まで私が目を通した大手日系メディアでMOOCについて言及があったものを以下にまとめました。どれも「MOOC台頭」の流れをうけて、我々+社会への影響について書かれているものですが、今後このような記事はますます増えて行くと思われます。

実際、MOOCのニュースを過去1年弱ほど追っていますが、毎日世界のどこかのメディアでMOOC業界/生態系の最新の動きであるとか、既存の高等教育機関、企業研修機関、教師育成機関、または高校生などを対象にした課外学習機関に与え得る影響についてなど、様々な専門家の方による議論/検証に関する記事が取り上げられています。

そこで、今後一層様々なメディアに取り上げられるであろうこのMOOCの動きを追う上で参考になるかもしれないこの世界の全体像を今後何回かにわたって整理できれば、と思います。

特にまとめようかな、と思っていることは以下の3つ:

  1. xMOOCとcMOOCの違い(つまりMOOCの歴史)(更新しました - )

  2. 最近注目されているedXやCoursera以外のMOOCプレーヤー

  3. 他のタイプのオンラインラーニングとの違い

自分も当初は上記のポイントがすぐに分からず、色々とモヤモヤしていたのですが、ここ数ヶ月でようやくすっきりとしてきた気がするのでそれをこれから少しづつまとめていこうと思っている次第です。

ちなみに2012年はNew York Times誌が「The Year of MOOCs」と名付けた通り、MOOCへの注目度が急速に高まった年でもありますが、各プレーヤーここ2年の間に、ものすごい勢いで成長+改善を続けていると理解しています。したがって、以下に書かれている記事の内容はあくまでもその記事がかかれた時点でのものと理解したほうがいいと感じます。(また、TechCrunchは日本語訳されたものが少ない印象ですが、英語TechCrunchではもっと多くの記事が存在します。)

※以下記事を客観的に整理しているだけですのでそれぞれの記事について自分が感じたことは省略しています(一部Twitterに書いていますが・・・)


上記とはまったく別に日本発のプレーヤーでも色々とオンラインラーニングの世界で動きは出ているようですが、上記に書いた「他のオンラインラーニングプレーヤーとの違い」のところで整理できればと考えています。


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