F-1ビザ中のCPTという仕組み

アメリカに学生ビザ(F-1ビザ)でやってきて、卒業後も合法的に残る(仕事をする)ための仕組みの一つとしてOPTというものが存在する。

OPTはoptional practical trainingの略で、私自身大学院で教育学修士を2013年に取得した時に活用した仕組みで、そのあとの企業スポンサービザのH1Bまでの繋ぎとして活躍してくれたものである。

過去エントリー:F1ビザ、OPT、そしてその後はどうなる?

今回はそれとは別のものとして存在するCPTについて書いてみたい。具体的には

  • CPTとは

  • 誰が使える仕組み

  • どう使えるの

  • 申請のステップ

をまとめてみる。

CPTとは

Curricular Practical Trainingの略で学生ビザで、米国に滞在している留学生が、在学中に、学んでいる分野に関わる就労経験(有償-無償問わず)を積むことを可能にしてくれる就労許可の仕組みを指す。OPTとの1番大きな違いは「在学中に」という部分にある。

誰が使える?

一部の語学学校にOPTの仕組みが存在しないように、CPTの仕組みの利用が許可されている学校に通っている学生が対象になる。自分の学校のinternational student office的なところの情報を確認すれば、自分の学校は適用されるかどうかわかるはず。

その前提で、次に確認すべきは学校やプログラムや学位によって異なる色々なルールの存在。例えば自分の通っているBaruchだと学部レベルでCPTを使うのと修士レベルで使うのだと条件が違っている。

Baruchの大学院生の場合は以下のような条件が存在する:

  • CPTで働く先/業務内容が履修プログラムにしっかり関連するものであること(must be an integral part of your established curriculum)

  • フルタイムでプログラムに一年以上完了していること

  • GPAが最低3.0であること

  • CPTの単位(インターンシップの授業として登録するし学費も発生する)を含まずに引き続きフルタイム学生のステータスを維持するだけの単位数の履修登録が完了していること

ちなみにプログラムによっては2点目の条件が免除されることもあるらしいので、とにかく学校と詳細を確認しておくことが重要。

自分の周りにいる同級生の多くはこんな仕組みを使うどころか存在すら知らない現地の人が多いので、自律的にリサーチして早めに行動することがポイント。

どう使える?

実際CPTを手に入れるとどうなるのか。

Baruchの大学院生の場合はフルタイム(週20時間を超える場合)とパートタイム(週10時間以上20時間以下)の両方のオプションがあり、その枠内で就労経験を積むことができる。

ただしフルタイムでCPTの仕組みを使って12ヶ月以上働くと卒業後に使えるOPTから日数が減らされていく、とか、すでにon campusで働いてる場合はCPTで働ける時間数に制限がある、とか色々小さな注意書きが存在する。これらも契約を結ぶ前に要確認。

そして、セメスターごとにCPTとして受講する「インターンシップ」の履修というフォーマットで申請する場合は大学側は単位取得の必要条件みたいのを設定してるはずなので、それがきちんとできるかどうかも雇用側にコミットする前に確認しよう。

ちなみにBaruchの場合セメスターあたり135時間働かなければいけなかったり、振り返りを書かなきゃいけないとか、ネットワークイベントに経験者として参加しなきゃいけないとか。

うっかりfailにならないよう、ここらへんのto doは忘れないようにしなければならない。。(参考: Baruch CollegeのCPT Graduate Students情報)

申請のステップ

そんないくつかの条件をくぐりぬけ、よしこの仕組みでいけそうだ!となったら、あとは申請をする段階。

大まかな流れは以下の通り。

  1. オファーをもらう

  2. オファーレターを受け取る

  3. それを元に学校側(学部やプログラムの責任者やそれに準じる人、academic advisorなど)に、”この就労機会はCPTの必要条件を満たしている” というレターをもらう(Baruchの場合はRecommendation Letterというタイトルでフォーマットは決まっているので、埋められるところを自分で埋めてから担当者・教授に連絡)

  4. 追加学費を支払う

  5. 2. 3.そして4.の証明を合わせてinternational student officeに、指定のCPT申請用紙を使って申し込み

  6. I20が更新される

  7. 働き始めることができる

もちろん、学校ごとに異なるかもしれないので確認してほしい。

これで、大手を振って、学生期間中に就労経験を積めるはず。その経験もLinkedInやCVに載せることができる。

忘れちゃいけないこと

あとは税金。有償で働いた場合はその年の確定申告を忘れないようにですね。

いやはや、母国を離れたとこで何かをやるには、色々と面倒くさいこと多し。

でもI think it will be all worth it 🦄

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